人間ドックオススメ検査(その②)
どもエコー技師です(*゚∀゚*)。
人間ドックオススメ検査の第ニ弾ということで早速紹介していきます。
今回オススメする検査はLOX-index(ロックスインデックス)です。
何それ?聞いたことないという方も多いのではないのでしょうか?
分かりやすく解説していきます。
LOX-indexで何がわかるのか?
脳梗塞・心筋梗塞が将来的に発症するリスクが数値としてでてきます。
脳梗塞はLOX-indexが高値の人は低値の人に比べて発症数が約3倍。
心筋梗塞はLOX-indexが高値の人は低値の人に比べて発症数が2倍。
何を測定するのか?
動脈硬化の原因として超悪玉コレステロール(LAB)がLOX(超悪玉コレステロールと結合する成分)と結合すると血管に慢性的炎症がおきて動脈が固くなったり厚くなったりしておきます。
LOX-indexは、動脈硬化の原因となる超悪玉コレステロール(LAB)とLOX(超悪玉コレステロールと結合する成分)の量を測定しています(本当は LOXではなくs LOXですがややこしくなるので省略します)。
LOX-indexの数値が高くなる要因
喫煙・飲酒・ストレス・運動不足などです。
数値が高かった方は将来的に脳梗塞や心筋梗塞などを発症しないように生活習慣病の改善をしていきましょう。
検査自体は採血のみで簡単です。
よく食べる!よく飲む!よくタバコ吸う!運動嫌いという方は1度受けてみてはどうでしょうか?
この検査を知らないという人も多いと思いますので周りの人にも教えてあげて下さい。
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腹部超音波検査(胆道疾患)
ども、エコー技師です(*゚∀゚*)。
今回は、腹部超音波検査でみつかる代表的な胆道疾患についての説明です。
腹部超音波検査は腹部CT検査と違い被爆がないため人間ドックのスクリーニング検査として行われることが多いです。
しかし、所見をみてもそれがなんなのか本当に経過観察で良いのかどうか不安になることがあるのではないでしょうか?
疾患の原因・良性or悪性・経過観察もしくは精密検査(必須or推奨)が必要かを解説していきます。
解説の前に、胆道がどんなものかご存知でしょうか?
胆道とは、肝臓で作られた胆汁(食べ物の消化を助けるもの)の通り道のことです。
胆道は大きく2つに分類され、肝内胆管、肝外胆管とに分類されます。
肝内胆管は、肝臓内の胆汁の通り道で肝外胆管は肝臓外の胆汁の通り道です。
そして胆道は最終的に膵臓の頭部を通り12指腸内部に到達します(12指腸に胆汁を排出して消化を助ける)。
まとめると、胆汁の流れ道は肝内胆管→肝外胆管→膵頭部→12指腸といったイメージです。
以上のことを理解していただくと胆道疾患に関する精密検査の重要性がより分かると思います。
肝内胆管拡張
【原因】悪性腫瘍などにより胆管が狭窄または閉塞(肝内胆管〜12指腸の区間)されると行き場を失った胆汁が溜まり胆管が拡張します。
胆石が胆管につまり拡張することもあります。
【良性or悪性】悪性疾患が潜んでる可能性有
【精密検査】必須
肝内胆管は胆汁の通り道のスタート時点ですのでそれよりゴール側の肝外胆管・膵頭部・12指腸に悪性腫瘍がある場合でも胆管は拡張します。胆管の拡張の原因が悪性腫瘍のものでないかどうか精密検査が必要です。
肝外胆管拡張(総胆管拡張)
【原因】悪性腫瘍などにより胆管が狭窄または閉塞(肝外胆管〜12指腸までの区間)されると行き場を失った胆汁が溜まり胆管が拡張します。
胆石が胆管につまり拡張することもあります。
【良性or悪性】悪性疾患が潜んでる可能性有
【精密検査】必須
肝外胆管は生理的変動で拡張することもしばしばあります。
しかし、肝外胆管よりゴール側の膵頭部・12指腸に悪性腫瘍が潜んでる可能性がありますので精密検査が必要です。
肝外胆管結石(総胆管結石)
こちらに関しては、胆石がコロコロと胆管まで落ちてきた状態です。胆石からの刺激で胆管に炎症がおきたり、膵臓に炎症がおきたりするので薬による治療や手術が必要です。
以上です、今回解説した胆道疾患は超音波検査で見つかる代表的なものです。他に解説をしてほしい疾患がありましたらコメントお願いします。人間ドック・健康診断を受診された施設で今回解説した経過観察期間や精密検査(必須or推奨)と異なる場合もありますのであくまで参考としてください。
次回は、腹部超音波検査でみつかる腎臓疾患の解説と経過観察・精密検査の重要性を解説したいと思います。
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人間ドックオススメ検査(その①)
ども、エコー技師です(*゚∀゚*)。
今回は、人間ドックでオススメしたい検査を紹介します。
ちょこちょこ紹介していきますので人間ドックを受診される方や受診してみようかと思ってる方は参考にしてください。
今回オススメするのは胸部CT検査です。
胸部CTがオススメな理由
こちらの胸部レントゲン写真をご覧ください。
この胸部レントゲンは健康診断などでよく行われる検査になります。
皆さんも受けられたことがあるのではないでしょうか?
胸部レントゲンは簡単にいうと身体の正面から写真をとって身体のスケスケ画像が撮れるといったものです。
写真をみると心臓や骨が写ってる部分に関しては奥まで見えにくいです、その部分に癌などがあると発見できない可能性があります。
それに比べて胸部CTですが
こんな機械に入って
こんな画像ができます
イメージは人間をまな板にのせて輪切りにします。
そしてその断面をのぞいてるイメージです。
それだと心臓や骨の後ろに癌があったとしても輪切りの断面を見てるので影響ありません。
肺癌などサイズが小さければ小さいほど胸部レントゲンでは発見が難しいことがありますのでそのような場合に胸部CTはとても有用です。
年に一度の人間ドック、早期発見早期治療のために胸部CT検査を受けてみてはいかがでしょうか?
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腹部超音波検査(胆嚢疾患)
ども、エコー技師です(*゚∀゚*)
今回は、腹部超音波検査でみつかる代表的な胆嚢疾患についての説明です。
腹部超音波検査は腹部CT検査と違い被爆がないため人間ドックのスクリーニング検査として行われることが多いです。
しかし、所見をみてもそれがなんなのか本当に経過観察で良いのかどうか不安になることがあるのではないでしょうか?
疾患の原因・良性or悪性・経過観察もしくは精密検査(必須or推奨)が必要かを解説していきます。
胆嚢ポリープ(10mm未満)
胆嚢ポリープは胆嚢にできる隆起性病変(ニキビみたいなできもののこと)の総称です。
【原因】10mm未満で発見される胆嚢ポリープはコレステロールポリープが多いです。これは、コレステロールが固まって胆嚢にイボのようにくっついてできる(正確には違いますがこのぐらいのイメージで大丈夫です)。
【良性or悪性】良性
【経過観察】6ヶ月〜12ヶ月に1度
胆嚢ポリープ(10mm未満)は良性の可能性が高いです。しかし、早期の胆嚢癌の可能性もあるためサイズが増大していないかどうか経過観察が重要です(癌の場合はサイズ増大するスピードが早い)。
胆嚢ポリープ(10mm以上)
【原因】胆嚢ポリープ(10mm未満)が成長してできる。
【良性or悪性】どちらとも言えない
【精密検査】推奨
胆嚢ポリープが10mm以上になってくると悪性の可能性が高くなってきますので悪性でないかどうかを精密検査で確認します。
胆嚢結石
【原因】コレステロールが固まってできます。
【良性or悪性】良性
【経過観察】6ヶ月〜12ヶ月に1度
胆嚢結石は良性です。しかし胆嚢結石が胆嚢壁に当たって刺激を与え続けると胆嚢に炎症がおきたりするので経過観察が重要です。
また、胆嚢癌の方の約50%は胆嚢結石を併発しているともいわれていますので経過観察が重要です。
胆嚢腺筋腫症
【原因】胆嚢の壁がメキメキ成長して厚くなってできます(正確には違いますがこのぐらいのイメージで大丈夫です)。
【良性or悪性】良性
【経過観察】6ヶ月〜12ヶ月に1度
胆嚢腺筋腫症は基本的に良性です。しかし、胆嚢腺筋腫症と類似する超音波所見を認める疾患として胆嚢癌があるため初所見で胆嚢壁の厚さがかなり厚かったり、前回より壁の厚さが増大している場合は精密検査となります。
稀にですが胆嚢腺筋腫症と合併した胆嚢癌も発見されていますので経過観察や精密検査は重要です。
胆嚢腫瘍
【原因】胆石などにより胆嚢壁が刺激され続けて一部が癌化してできるなど諸説あります。他臓器から癌が浸潤してできる場合もあります。
【良性or悪性】悪性
【精密検査】必須
胆嚢腫瘍は悪性ですので必ず精密検査が必要です。ただし、超音波検査で胆嚢腫瘍と診断されても、良性ポリープの大きいものなど良性疾患の場合もあります。
以上です、今回解説した胆嚢疾患は超音波検査で見つかる代表的なものです。他に解説をしてほしい疾患がありましたらコメントお願いします。人間ドック・健康診断を受診された施設で今回解説した経過観察期間や精密検査(必須or推奨)と異なる場合もありますのであくまで参考としてください。
次回は、腹部超音波検査でみつかる胆道疾患の解説と経過観察・精密検査の重要性を解説したいと思います。
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腹部超音波検査(肝臓疾患)
ども、エコー技師です(*゚∀゚*)
今回は、腹部超音波検査でみつかる代表的な肝臓疾患についての説明です。
腹部超音波検査は腹部CT検査と違い被爆がないため人間ドックのスクリーニング検査として行われることが多いです。
しかし、所見をみてもそれがなんなのか本当に経過観察で良いのかどうか不安になることがあるのではないでしょうか?
疾患の原因・良性or悪性・経過観察もしくは精密検査(必須or推奨)が必要かを解説していきます。
脂肪肝
【原因】脂質や炭水化物の過剰摂取などで肝臓に中性脂肪が蓄積されることできる。
【良性or悪性】良性
【経過観察】6ヶ月〜12ヶ月に1度
脂肪肝は良性ですが脂肪肝を放置したままにすると慢性肝炎⇒肝硬変⇒肝癌に移行することがありますので経過観察が重要です。
脂肪肝に関する詳しい説明はこちら
肝嚢胞
【原因】肝臓の隙間に体液が入り込んでそれが溜まって水が入った袋状のものになりできる。炎症によって水ぶくれのような状態になったりすることでできる。
【良性or悪性】良性
【経過観察】6ヶ月〜12ヶ月に1度
肝嚢胞は基本的に良性です。
まれに嚢胞成分をもった悪性腫瘍も存在しますので、嚢胞の性状が変わってないか、サイズが増大していないかなど経過観察が重要になります。
肝血管腫(初所見で15mm未満)
【原因】細い静脈が一部ぐにゃぐにゃ複雑に絡み合ってできる。毛細血管の一部増殖によってできる。
【良性or悪性】良性の可能性が高い
【経過観察】1ヶ月〜6ヶ月に1度
肝血管腫であれば基本的には良性です。しかし、肝血管腫と類似する超音波所見を認める疾患として肝細胞癌があるため初所見で15mm未満の血管腫に関してはサイズが増大しないかどうかを経過観察で確認することが重要になります。
肝血管腫(初所見で15mm以上)
【原因】細い静脈が一部ぐにゃぐにゃ複雑に絡み合ってできる。毛細血管の一部増殖によってできる。
【良性or悪性】良性の可能性が高い
【精密検査】推奨
肝血管腫であれば基本的には良性です。しかし、肝血管腫と類似する超音波所見を認める疾患として肝細胞癌があるため初所見で15mm以上の肝血管腫に関しては悪性のもでないかどうかを精密検査で確認します。
肝内石灰化
【原因】肝組織の壊死や変性によりカルシウムの沈着が起こってできる。イメージ的には出血した際などに止血のためにカルシウムが使用されます。そのカルシウムが沈着したものです。
【良性or悪性】良性
【経過観察】6か月~12ヶ月に1度
肝内石灰化は基本的に良性です。
経過観察で変化を認めることは少ないですが、経過観察の際に前回は発見されなかった新たな疾患が発見されることがありますので経過観察は重要です。
限局性結節性過形成
【原因】肝臓の一部分に血流(栄養)が多くながれ肝細胞が過剰に成長してできます。
【良性or悪性】良性
【経過観察】1か月~6ヶ月に1度、もしくは精密検査
限局性結節性過形成と類似する超音波所見を認める疾患として肝細胞癌があるため初所見であったりサイズが増大している場合は精密検査となる場合があります。
肝腫瘍
【原因】肝細胞自体が癌化(原発性肝腫瘍)、他臓器の腫瘍が転移(転移性肝腫瘍)してできます。
【良性or悪性】悪性の可能性が高い
【精密検査】必須
肝腫瘍は悪性ですので必ず精密検査が必要です。ただし、超音波検査で肝腫瘍と診断されても超音波所見が類似する良性疾患の場合もあります。
以上です、今回解説した肝疾患は超音波検査で見つかる代表的なものです。他に解説をしてほしい疾患がありましたらコメントお願いします。人間ドック・健康診断を受診された施設で今回解説した経過観察期間や精密検査(必須or推奨)と異なる場合もありますのであくまで参考としてください。
次回は、腹部超音波検査でみつかる胆嚢疾患の解説と経過観察・精密検査の重要性を解説したいと思います。
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脂肪肝②
ども、エコー技師です(*゚∀゚*)
今回は、脂肪肝についての続編です。
脂肪肝が分かる検査項目
★腹部超音波検査
★腹部CT検査
★血液検査
腹部超音波検査は超音波で身体の臓器を観察でき、腹部CT検査では放射線で身体の臓器を観察できるので脂肪が肝臓にどの程度ついているのかどうかが判断できます。
血液検査では、絶対に脂肪肝とは言い切れませんが、脂質代謝異常(特に中性脂肪が高い方)を認める場合は脂肪肝の可能性が疑われます。
脂肪肝が悪影響を与える検査項目
★腹部超音波検査
★心臓超音波検査
腹部超音波検査は超音波で身体の臓器を観察できますが、超音波は脂肪があると奥の方まで進みにくいという性質がありますので肝臓自体はもちろんのこと肝臓の奥に隠れている膵臓などの臓器も観察不十分になってしまうことがあります。
心臓超音波検査は超音波で心臓の動きを観察する検査です。
脂肪肝関係ないやん!!!
と思われるかもしれませんが脂肪肝と関係がある脂質代謝異常を認める方は心疾患の可能性が高くなります(血液ドロドロだと心臓の血管も詰まりやすくなります)。
脂肪肝の方は肥満体型の方が多いです(肥満体型でなくても脂肪肝の方はいる)ので脂肪があると腹部超音波検査と同様に心臓超音波検査でも観察不十分となることがあります。
脂肪肝や脂質代謝異常の方は心疾患の可能性が高いのに、脂肪のせいで観察不十分になるというまさに負のスパイラルです。
脂肪肝の方におススメする検査項目
★腹部CT検査
★AFP・PSA・CA19-9などの腫瘍マーカー
腹部CT検査は放射線で検査を行うため、腹部超音波検査と違い脂肪があっても影響がありません。腹部超音波検査の結果に描出不良・描出不能などの記載がある場合は腹部CT検査がおススメです。
腫瘍マーカーは癌がある場合に数値が上昇する血液検査(癌以外の疾患でも上昇することはある)になります。こちらも、脂肪に隠れて発見できなかった癌を発見できる可能性がありますのでおススメです。
生活習慣の改善方法
脂肪肝と受診者の方につたえると「よし!今日からランニングする」と言われる方が多いですが、脂肪肝に効果があるのは有酸素運動です。ゆっくり歩いたり、ゆっくり自転車を漕ぐようにしましょう。
食生活では、脂質・糖質などを制限するようにしましょう。
脂肪肝は生活習慣の改善で回復する疾患です、取り返しのつかない状態になる前に脂肪肝を改善していきましょう。
次回は、腹部超音波検査でみつかる肝疾患の解説と経過観察・精密検査の重要性を解説したいと思います。
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脂肪肝①
ども、エコー技師です(*゚∀゚*)
人間ドック・検診で脂肪肝ですと言われる方は多いのではないでしょうか。
今回は脂肪肝について解説していきたいと思います。
脂肪肝
脂肪肝を簡単に言うと肝臓に中性脂肪(糖質・脂質などエネルギーとして利用されなかったものは中性脂肪として身体に蓄積される)がたまってフォアグラ状態になっていることをいいます。
脂肪肝は大きく分けてアルコール性脂肪肝と非アルコール性脂肪肝に分かれます。
アルコール性脂肪肝
お酒(糖質が山盛り)の飲みすぎが原因で脂肪肝になっている状態。
お酒を毎日2合〜3合以上飲んでいるとなりやすいとされています。
非アルコール性脂肪肝
お酒を飲んでないのに脂肪肝になっている状態。
食生活の欧米化(ファーストフードなどの高カロリーな食べ物が増えた)によって近年増加中です。
脂肪肝が進行するとどうなるのか
人間ドックなどで脂肪肝を指摘されても、「肝臓がフォアグラといつもいわれます(笑)」とあまり気にされていない方が多い印象です。
しかし、肥満状態というのは炎症状態が続いているのと似ており、その状態が続くと…
脂肪肝⇒慢性肝炎⇒肝硬変⇒肝癌
のように進行してしまう可能性が高まってしまいます。
脂肪肝と診断された方は、生活習慣の改善を行って脂肪肝を治しましょう。
次回は、脂肪肝が分かる検査項目・脂肪肝が悪影響を与える検査項目・脂肪肝の方におススメする検査項目・生活習慣の改善方法を解説していきます。
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