脂肪肝②
ども、エコー技師です(*゚∀゚*)
今回は、脂肪肝についての続編です。
脂肪肝が分かる検査項目
★腹部超音波検査
★腹部CT検査
★血液検査
腹部超音波検査は超音波で身体の臓器を観察でき、腹部CT検査では放射線で身体の臓器を観察できるので脂肪が肝臓にどの程度ついているのかどうかが判断できます。
血液検査では、絶対に脂肪肝とは言い切れませんが、脂質代謝異常(特に中性脂肪が高い方)を認める場合は脂肪肝の可能性が疑われます。
脂肪肝が悪影響を与える検査項目
★腹部超音波検査
★心臓超音波検査
腹部超音波検査は超音波で身体の臓器を観察できますが、超音波は脂肪があると奥の方まで進みにくいという性質がありますので肝臓自体はもちろんのこと肝臓の奥に隠れている膵臓などの臓器も観察不十分になってしまうことがあります。
心臓超音波検査は超音波で心臓の動きを観察する検査です。
脂肪肝関係ないやん!!!
と思われるかもしれませんが脂肪肝と関係がある脂質代謝異常を認める方は心疾患の可能性が高くなります(血液ドロドロだと心臓の血管も詰まりやすくなります)。
脂肪肝の方は肥満体型の方が多いです(肥満体型でなくても脂肪肝の方はいる)ので脂肪があると腹部超音波検査と同様に心臓超音波検査でも観察不十分となることがあります。
脂肪肝や脂質代謝異常の方は心疾患の可能性が高いのに、脂肪のせいで観察不十分になるというまさに負のスパイラルです。
脂肪肝の方におススメする検査項目
★腹部CT検査
★AFP・PSA・CA19-9などの腫瘍マーカー
腹部CT検査は放射線で検査を行うため、腹部超音波検査と違い脂肪があっても影響がありません。腹部超音波検査の結果に描出不良・描出不能などの記載がある場合は腹部CT検査がおススメです。
腫瘍マーカーは癌がある場合に数値が上昇する血液検査(癌以外の疾患でも上昇することはある)になります。こちらも、脂肪に隠れて発見できなかった癌を発見できる可能性がありますのでおススメです。
生活習慣の改善方法
脂肪肝と受診者の方につたえると「よし!今日からランニングする」と言われる方が多いですが、脂肪肝に効果があるのは有酸素運動です。ゆっくり歩いたり、ゆっくり自転車を漕ぐようにしましょう。
食生活では、脂質・糖質などを制限するようにしましょう。
脂肪肝は生活習慣の改善で回復する疾患です、取り返しのつかない状態になる前に脂肪肝を改善していきましょう。
次回は、腹部超音波検査でみつかる肝疾患の解説と経過観察・精密検査の重要性を解説したいと思います。
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